防水工事 調査診断のススメ
屋上や屋根は私たちを雨や風から守ってくれますが、ちょっとしたヒビや防水層の割れ、浮きなどから雨水は侵入してきます。建物自体がコンクリートでも、隙間から入る水や外気によって内部の鉄筋や木材が劣化してしまいます。見た目は大したことがなくても、実は建物の劣化が進んでいることがあります。 次のような症状が見られたら、雨漏りにつながる恐れがあります。まずは調査診断を依頼しましょう。
防水工事の紹介
防水工事と一口に言っても、施工する場所やその使途、また形状によって方法や材料を変えて行います。オギノセメンではウレタン塗膜防水を得意としております。その工法についてご紹介します。
防水工事の種類
・アスファルト防水 | 現場でアスファルトを加熱・溶融し、溶けたアスファルトを下地に流しながらルーフィング類を張り付ける工法。 |
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・改質アスファルトシート防水 | 改質されたアスファルト系シートをトーチで炙って貼り付ける工法。シートの粘着性で貼り付ける方法もある。 |
・シート防水 | 工場で生産されたゴム系や塩化ビニル系のシートを貼りつける方法。 |
・塗膜防水 | ウレタン等の液状の樹脂を下地に塗布し、硬化させて防水層とする工法。不織布などを補強材として併用する。 |
塗膜防水の特長
全面シームレスな層になるので、シート防水のような接合部の不安がありませんが、耐候性はやや劣ります。液状のものを下地に塗る方法ですので、下地の影響を受けやすく、場所により塗膜の厚さのムラが出やすくなりますが、複雑な部位でも高い防水効果を維持できます。
施工時の溶剤の揮散や臭気の発生にも注意が必要でしたが、現在は無溶剤の材料もあり、環境への対策も取られています。
ウレタン塗膜防水について
オギノセメンで主に扱っているウレタン防水は二種類のウレタン樹脂を混ぜ、合成繊維不織布などを補強材として下地に塗布する工法です。2液を正しい配合で混合しなくてはならず、また広範囲を施工する場合は手塗では時間がかかるため、超速硬化するウレタンスプレーを使用した施工も行っております。スプレー工法は専用のスプレー機械を積んだ車で現場に出向くことができ、専用機械に材料をセットすることによって、常に一定の品質を保ったウレタン材をスプレーガンから塗布することができます。
ウレタン樹脂にはセルフレベリング性(自己水平性)があり、表面が平滑に仕上がります。樹脂の硬化に長時間を要し、塗り重ねの場合は翌日施工になる場合が多くありましたが、現在は硬化が早い材料が数多くあり、特にスプレー工法で使用する「超速硬化ウレタンスプレー」は3分で硬化するため、工期短縮が可能となりました。
液状のポリエステル樹脂に少量の硬化剤を混合し、ガラスマットなどを補強材として下地に塗布するFRP(繊維強化プラスチック)防水工法と複合させて、強度を増した工法もあります。
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機械で品質管理するので、防水層のムラがなく仕上りもきれいです。折板屋根や勾配面、外階段や競技場の観客席など、複雑な形状のものにも施工できます。利用中、居住中建物の共用部(開放廊下や外階段)改修に適しています。